思いやりのある医療を提供することを心がけています。
現在当院では、透析ベッド70床中オンラインHDF対応機が67台、オフラインHDF対応機が3台稼動しています。オンラインHDFに対応した67台は、より血圧安定化が期待される透析治療として近年増加しているI-HDF、さらにオンラインHDFとI-HDFを組み合わせた最新の治療法であるハイブリットHDFにも対応しております。
このようなHDF療法は、透析液が直接患者様の体内に入るため、きれいな透析液を使用しなければなりません。当院では、生菌・毒素となるエンドトキシンを定期的に測定することで、水質管理基準を満たす超純粋透析液を作成・提供しております。このような透析液を使用することによって、通常の透析においても貧血の改善、透析中血圧低下の予防といった効果も期待できます。
また、これまでは患者様の除水量をスタッフが自ら手計算することで設定しておりましたが、医療ミスの可能性を限りなく削減したいという観点からこの体制を見直し、安全性向上と業務効率化を支援する透析管理システムを導入致しました。
その結果、従来スタッフが実施していた計算をコンピューターが自動的にするようになり、計算ミスといったヒューマンエラーの抑制を実現しております。
さらに、患者様の測定体重が管理システムを通じて自動的に透析装置へ送られるようになったため、従来よりもスムーズな透析治療をご提供しております。
リラックスして透析治療を受けられる様に、全台にリクライニング機能付のベッド及び専用テレビ、Wi-Fiを完備しています。施設内でのバリアフリーの一貫として、体重計は車椅子対応を配備し、車椅子から乗り降りすることなくスムーズな入室が可能となっています。
また、透析室内の空気環境を最適にするため、オゾン除菌脱臭器と多機能加湿装置を設置しています。
「除菌」「空気清浄」「加湿」「消臭」により室内を快適に保っています。
血液透析では、治療に有効な血流量を確保するために動脈と静脈の吻合を行います。これを、シャントと言い維持透析を行う上でとても大切であり命綱となるものです。
透析を開始する前のシャント確認を第一とし、異常がある場合は速やかに医師の診断を基にシャントエコー、血管造影を実施します。問題があれば侵襲が低いPTA(経皮的血管形成術:カテーテルの先端にバルーンを膨らませ狭窄部位を広げる)またはシャント再建術等によって対応しています。
シャントを少しでも長持ちさせるには、日頃からの管理が大切です。当院はシャントの管理に関する精神的な部分でも患者様のお手伝いをさせて頂きたいと考えています。
糖尿病性腎症をはじめとして、透析患者様の下肢は常に危険にさらされています。
放置に伴い足先からの小傷から、容易に壊死へ至り軽視は禁物です。しかし、末梢神経障害による知覚鈍麻により発見時の重症化が問題となります。
当院では、「血液透析患者における心血管合併症の評価と治療に関するガイドライン」等に基づき、全ての患者様に対し下肢のリスク評価を行っています。スタッフが観察する事で、皆様の第二の心臓としての足を守っています。
私たちは、皆様が透析生活に縛られることなく自由に生きる上での治療として、より多くの選択肢を提供できる施設を目指しています。
オフラインHDFは、バックに入った置換液5ℓ以上を直接身体の中に持続的に入れ、入れた分すべてを除水する治療法です。入れた分だけ除水するので体重の増減はありません。しかし、置換液はバックに入ったものを使用するため大量に入れることができないのが欠点です。
オンラインHDFは、バックに入った置換液の代わりに透析液を置換液として使用する治療法です。よって大量に体内に入れることが可能となり、より多くのろ過をすることができ低中分子タンパクや老廃物の除去を効率よく行うことができます。
他にも、HDF療法は低中分子タンパク以外にも通常の透析では取り除くことが困難な尿毒性物質も効率よく取り除くことができるため、長期透析による合併症の予防が期待できます。
※低中分子タンパクについて
血液透析を長期間続けているとアミロイドという物質が体内に蓄積し、アミロイド症を合併してしまうことがあります。アミロイド症の中には、β2ミクログロブリンという低分子タンパクが原因とされるアミロイドが関節や骨に沈着して神経を圧迫し、手の親指から中指にかけて痛みやしびれなどが出現する手根管症候群があります。
I-HDFは、透析液を間歇的に患者様の体内へ入れる治療法です。少量の透析液を一定間隔で体内に入れることにより、抹消循環の改善や血圧の安定化が期待されます。また、当院が導入した透析装置では、患者様一人ひとりに適した補液の間隔・量を設定することができ、様々な治療方法の中から一人ひとりに適した透析治療をオーダーメイドでご提供しております。
当院で透析治療を受ける際に、知っておいていただきたいことを掲載してありますので、必ずお読み下さい。また、下記の諸規則・指示等は、お守り下さい。
透析の診療時間 | 月・水・金: | 8時30分 | ~ | 22時00分 |
火・木・土: | 8時30分 | ~ | 18時00分 | |
※予定とされている透析日・時間は、厳守して下さい。 | ||||
※遅れる場合については、必ず事前に下記までご連絡下さい。 | ||||
透析室直通電話 03-3884-8718 |
パジャマ・ティッシュ・イヤホン・スリッパ・タオル・バスタオル
(持ち物は、最小限にお願いします。)
各自ロッカーをご用意しておりますので、更衣後施錠し貴重品・鍵は身につけて入室して下さい。
また、衣類の着間違えや靴等の履き違えにご注意下さい。
(ロッカーの鍵・カードキーを紛失・破損された場合は、弁償していただきます。)
透析前と透析後に、体重測定を行います。経過報告は、入室後にスタッフが血圧測定に伺いますので、その日の体調や前回の透析後からの状態をお伝え下さい。
透析中は、医師やスタッフの指示をお守り下さい。また、治療行為を妨害するような行為はしないで下さい。
保険で認められている透析回数は月14回ですので、体重の増加(水分摂取量)を管理して下さい。
※穿刺につきましては、入室順に関わらず行います。こちらの判断にお任せ下さい。
携帯電話は、マナーモードにして下さい。通話は、ご遠慮下さい。
院内のコンセントの使用は、原則禁止とさせていただきます。
透析室内での飲食は、原則禁止とさせていただきます。
透析日・時間帯の変更は、事前にスタッフまでお申し出て下さい。
各ベッドにテレビが、設置されております。テレビをご覧になる方は、透析室前のロビーの販売機にてテレビカード(1枚1,000円)を購入して下さい。イヤホンは、個人でご用意下さい。
テレビカードの精算及び返金はできませんので、ご注意してご購入をお願いいたします。
透析の治療を受けている通院困難な患者様については、ご自宅まで送迎を行っております。また、道路状況等により遅れる場合がございますのでご了承下さい。送迎希望の方はスタッフにご相談下さい。
貴重品・多額の現金は、お持ちにならないで下さい。院内(更衣室を含む)・駐車等において万一、紛失・盗難等の場合は、責任を負いかねます。
火災などの非常時には、医師、スタッフの指示、誘導に従って避難して下さい。非常時には、エレベーターは絶対に使用しないで下さい。
毎月初めの来院日には、保険証等を透析室の窓口に提出して下さい。保険証がかわった時、住所、氏名等に変更があった時は申し出て下さい。